老人ホームで働いているびょうです。

昨日、うちのホームに新しい入居者さまが来られました。


新しい利用者さまへの当施設の驚きの対応


こと、介護職の経験の浅い私のブログを読んでくださる方の中には

ベテランの介護職の方もおられるかもしれませんが、

聞いてください。

うちの施設は、

新しい入居者さまが来るのがわかるのは、

当日です。

当日ですよ。

大切なことなので二度書きました。

昨日、行ったら、来・て・た。

アセスメントシートですか?

今回は、ヘッタクソなPCの打ち込みで書かれた

「基本情報」

という紙がペラーリと来ただけで、

年齢さえもわからない。

そんなことが当たり前に起こるうちの施設は、

知り合いが入居しようとしたら全力で止めるレベルです。

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もう、笑うしかないっ(笑)


2025年問題


それにしても、長年言われ続けた問題がじわじわと迫ってきます。

つっても、介護に興味が出たのは去年からなので、

私が知ったのは去年です、えっへん。

 
2025年問題とは。

2025年問題

読み方:にせんにじゅうごねんもんだい
別名:医療費2025年問題医療費の2025年問題2025年医療費問題

日本2025年頃に本格的直面する超高齢化社会問題高齢者割合高齢者率)がこれまでになく高まり、医療費社会保障その他の課題にどう取り組んでいくかが大きな問題となることが指摘されている。

2025年問題における「2025年」は、戦後いわゆるベビーブーム生まれ世代75歳の後期高齢者年齢達する年であると説明される。

厚生労働省によれば2025年には75歳以上の後期高齢者全人口に対す割合18パーセントを超え、65歳以上(前期高齢者)を含めた高齢者割合30パーセント超える2040年代には高齢化社会ピーク至り人口39パーセント以上が65歳以上の高齢者になると予測されている。

社会の超高齢化に伴い認知症患う高齢者増加高齢者世帯増加死亡者数の急激な増加などの問題が生じてくる。また、医療費増大に伴う財源確保問題介護を必要とする高齢者増大対す介護医療従事者人手不足なども問題となる。

これまでの日本は、他国に例をみない急速な高齢化主な問題となってきた。2025年では高齢化早さから高齢化率の高さが問題になるとされるこうした指摘2000年代半ばには課題として挙げられているが、2014年現在、あらため大きな課題として注目されるに至っている。

Weblio辞書より

引用以上

厚生労働省の資料はこちら。

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ベビーブーマーの方々がどかんと介護の必要な年齢に達します。

介護職の不足が何万人とかよく記事に上がっていますが、

正直、そんな言われてもわからんて。

ただ、わかるのは、

今でさえ圧倒的に人手不足のなのに、それ以上に人手不足になるということ。

さらにネットでよく取り沙汰されるのは、医療費など福祉に関わるお金の問題です。

それは確かによくわかる。

でも、現場で迎える2025年問題には、

もっと別の意味があります。

だって、統計を作っている人はあくまでも机上論で捉えていますが、

私達現場ではすでにいろんな不都合な真実が見えてきたのです。


団塊の世代がやってくる!YAH YAH YAH!


そうなんです、いわゆるビートルズ世代が介護に世界にいらっしゃいます。

初任者研修の講義でも教わりましたが、

団塊の世代は

・栄養状態が良くなって、縦横がでかい

・80-90代のいわゆるお爺ちゃんお婆ちゃんではなく、
 ありがたやありがたやという世代ではない

・趣味嗜好が多種多様化する
 (有り体に言えば、演歌や民謡の老人からビートルズの世代になる)


というイメージで捉えられます。

今は、80-90代の小さめなお爺ちゃんお婆ちゃんを介護することが

多いのですが、これからは、ずっしりデカイ人が増えてくるので、

今までのように抱える・持ち上げる、が難しくなります。

3Kが3高を介護する

そこで、昨日入居された人なんですが。

昨日の相方さんが、「入居者の家族と思ったら本人やったんよ」

というくらいに、しっかりしてます。

そして、デカイ!

アセスメントシートがない特殊な施設ですので、年齢がわからないけど、

基本情報を見ると、東京6大学を出ておられ、

身体が屈強になる超ハードな運動部で活躍されている。

見た目が全然老人ぽくないというか、

なんかこっちが教えを請うてしまうような知的な風貌。

そうなんです!

3K(きつい 汚い 臭い)の私達介護職が

3高(高学歴・高身長・高収入)を介護してる
んです。

受け答えがしっかりしているので、

別にぞんざいに扱おうと思うわけじゃないけど、

「はい、お爺ちゃん☆」

というノリが通用しない…


でもやはり、一番頭が痛いのは、体格が良いってことでしょうか。

持ち上げられないのは当然ですが、

ふらっと倒れてきたら、確実に巻き添え食って一緒に倒れ込みます。


昨日はその方、相方が何でかしらないけれど、

私が記録を書いているテーブルの真ん前に座らせていて、

サシで語らわないといけないような距離感。

たまりかねて、

「○○さん!聖子ちゃんが歌いよるですよ!聖子ちゃん見らんとね!」

と言うも、テレビは見なくてい良い、という。

せっかくお年寄りホイホイな懐かしの歌謡特集なのに。

「ああ、私の顔を見てたほうが楽しんでしょうね」

というと、テノールの良い声で(私、声フェチ)

「そうですね、あなたの顔を見ていたほうが良いですよ」

と喜んでおられる。



やりにくい…


接するのはそういう感じで、妙にやりづらいのだけど、

悲しいことに認知症はかなり進んでおられて、

おむつ対応なんだけど、

見事に全てのおむつやパッドを外して寝ておられ、

全身びっしょり…

同僚が取り替えているのだけど、

身体が大きくて、

なんだろう…

赤ちゃんプレイにしか見えない…

スミマセン

福祉用具やレクレーションも見直される時代かも

実際に、去年受けた初任者研修の講義でも、

一緒に受けた方が65歳で介護職に挑まれる方だったんだけど、

身長が180くらいあって、横にもでかく、

ベッド上の平行移動の練習では、

その人自体がすっぽりとベッドにハマっていて、

頭にも足にも、全然余裕がないので、練習にならない。

抱えて移乗にしても、私ら150センチの女子では、

どっちが介助しているかわからない、

なんだこのガリバー旅行記は…

という、教室がシュールな笑いに包まれる一幕だったのでした。


そして、高度成長期を美味しいもので育ってきた世代だと

老人ホームの食事は特に粗食なんだろうなあ。

自分たちは夜勤だからまだ良いけれど、

デイサービスなんかもレクレーションの内容を考えないと、

今までのいわゆるチーパッパでは通用しない日も来ますよ。

私達介護職は使い捨てじゃない


介護も教育も、児童相談なんかでも

全てがレベルアップしないと行けない端境期に来ているような気がします。

介護業界ももっと機械を導入してください!

私達介護職は使い捨てじゃありません!

最近話題になっている、このパンフレットが秀逸です。

「腰痛は仕方ない?抱え上げない移乗のススメ」

http://platz-ltd.co.jp/support/catalog/

※一番下の右側。

イラスト可愛い、私もかなりお世話になっています。

PDFで読めるので、是非御覧ください。

欲しい人には郵送もしてくれますよ。

家族の介護の方にはベッド選びのカタログも良いと思います。


話は戻りますが、

別にAIとかロボットじゃなくていい、

普通のリフトや、せめて移乗ボードを購入して欲しい。

施設の側からしたら、腰を悪くすれば辞めさせれば良いし、

辞めない奴は厨房送りでも良いかもしれない。

でも、私達ひとりひとりの後には、

夫や子供、介護の必要な親が居るんです。

少しでも負担を減らして、長く勤務させれば、

求人のバカ高い広告費も節約できます。

高知県は導入してます


高知県はいち早く導入です。

「持ち上げない、引きずらない 「ノーリフト介護」高知県内で浸透

http://www.wam.go.jp/content/wamnet/pcpub/top/fukushiiryounews/20180507_114800.html


少なくとも30年前から北欧では当たり前だそうですよ。

マリメッコもいいけど進んだ介護も取り入れて欲しい!

介護マリメッコ化、希望!

以上、現場からお送りしました。

追伸、明日は休み!万歳!

今日はポルトガル戦を見るのであーる!

今日も長々とお付き合いいただきありがとうございます。

コメントやメッセージもありがとうございます。

嬉しくて椅子から1センチくらい浮いて喜んでいます。

私と同じように体調不良で苦しまれている方、

免疫低下には一時しのぎですが、抗生物質も逃げる手です。

病院で診察してもらってくださいね。

 
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