介護施設で働いているびょうです。

今月度は少しシフトを減らしたので、

やっと自分の感覚が戻ってきたように思います。

夜勤明けに眠れないままその夜にすっ飛んで

次の夜勤に入る毎日だと、

完全に思考停止してしまいます。

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さて。

私は2年前に介護職員初任者研修を受けました。

そこでは介護に関係する沢山の学びがありましたが、

講師の方がこんなことを言っていました。

いろんなご家族がおられて、

入居者さまが亡くなりそうなので電話をしたら

「亡くなりそう、じゃなくて

 死んでから電話して貰えませんかっ!

 忙しいんだから」

とか言う方もおられます、

とのこと。

うーん、そういう人もたまにはいるかもしれないけど

それ、ネタでしょ。

って思ってました。

生前に家族を顧みず仕事や遊びに精を出したり

家族に十分な愛情やお金を分け与えきれなかった人、

いろんな家族のカタチがありますからね。


でも、今回のことは、

絶対に許したくない。


施設で入居者さんが亡くなりました。

急激に進行した癌で、痛みが激しく

お世話も大変だったので、

緩和ケアに移してほしかったのだけど、

そういうことはご家族じゃないとできないのです。

私も父の時にいろんなホスピスを探して見学に行きました。

当時も今も、そこで見つかったとしても

長い列に並ばないといけません。

そして、その方の子供さんは、施設に来ることもなかったので

最初の話し合いの通り、施設での看取りが始まりました。

看取りとなると、施設の介護士、看護師、

外部から来る訪問看護、薬が変わるので薬局の方など

みんな一丸となって取り組みます。

真夜中に訪問看護さんが来て、

優しく手厚くお世話してくれて、

私は毎回、涙が出てきました。

人間って捨てたもんじゃない、と。

でも、その間にその方の子供さんは10分程度見に来ただけ

さらに聞くと、

自分の仕事が忙しいとか

自分のことしか話さないので職員が唖然としていたらしい。


そして、そんな中、必死に頑張っていた方が亡くなりました。

それは先日のブログにも書きました。


そして、彼女はとうに亡くなっているのですが、

まだ荼毘に付されることなく、

葬儀場で眠っておられます。

そう。

亡くなっているのにまだ子供さんを待っているの。

子供さんは仕事の関係で海外におられる。

でも、もう亡くなることをお話して

わかった上でのビジネスでの渡航なんですって。

でも、どんな大会社の人でもそんなこと、しないよ。

孫さんだって三木谷さんだって前澤さんだって、

あ、前澤さんはわからんけど、

大会社の役員さんだって、

亡くなった親を待たせるようなことはしないはず。

今も子供を待って一人さびしく眠っている方を思うと

赤の他人の私が泣けくるわ。

優しくて可愛くて、いつも感謝の気持ちを忘れない

チャーミングな女性だったのに。

こんな最後って。

もちろん、人は亡くなるとすべてのことから解放されて

繰り言もない、美しい世界に旅立つと思っているので

彼女自身は、

「ああ、いつものことか、やれやれ」

と思っていてくれてると思うけど、

やっぱり私には絶対に許せないのですよ。

その方も人生の終わりに

沢山悶え苦しんで、

寂しい寂しいと不安を募らせ、

最悪の最期を迎えてほしい。

その時に、自分が何をしたか学んで欲しい。

そう思います。

そして自分がそうならないようにしたいものです。


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