老人ホームで働いているびょうです。

今月いっぱいで先輩である同僚が辞めます。

この人、悪い人ではないのだけれど、

正義感が強い上、

逆上しやすく、

逆上すると弾丸トークで同じことを三回も四回も繰り返します。

そんなタイプは女性には珍しくないのですが、

普通の、日中のお仕事なら、

人が8人とか10人とかいる職場なら、

軽く流せるのですが、

なにぶん、私の仕事は夜勤専従。

この人と二人で過ごす夜はとにかく気を使いました。


とにかく地雷が多い。

例えば、

「この仕事に就いて、みなさんに助けて貰ってがんばれてます」

という私のひとことに、

「え? 誰が手伝ってるの? いつ?どこで?

 夜勤にはそれぞれ持ち場があるんだから、

 手伝ったらいけない決まりがあるのに!
 
 どうして?どうして?なんで?

 (以下略)」


まず、みんな言っているのだけど、

この人は心で勝手に決まりを作る…

もちろん持ち場を乗り越えて何かをしてもらってはいない。

でも、お互いに「この洗濯物、ついでに回しとくね」

みたいな助け合いは毎晩あっていることなのです。

そして、この人が、こうしたことに神経質になっている

最大の理由は…


「自分だけが悪者になりたくない」

ということ。

そうなんです、他の人が手伝っていて、

自分だけが手伝っていないと、

人に嫌われるかもしれない、

という焦り。


でも、そこで目くじらを立てるから、

結局は一番の嫌われ者になっていて、

今回も実際にはみんな、

「良かったね、せいせいするわ」

と言っているのです。


そして、この人は何かある度に、

本人に向かって「ムカつく!」と言う言葉を吐きます。

施設長にもそれを言って、さらには

「私、施設長にもムカつく!って言ってやったのよ」

と自慢をするからたちが悪い。

元暴走族らしいけれど、自分の歳をわきまえないと。


まあ、こうしたことがいろいろあるけれど、

夜勤という仕事柄、夜はなんとなくしんみりして

心が近くなってしまい、

昨日は、彼女と親との確執を淡々と語っていました。


私は就職する時に、一番心配していたのが、

人間関係だったのですが、

入社時に決めていること、

「一緒に夜勤に入る人のことは絶対否定しない」

を守っているので、その人の言動に「?」と思っても

その場では絶対に否定しない、批判もしない。

彼女の親とのことも、相槌を打ちながら、

大変でしたね、がんばりましたねと聞いていました。

子育てについては、どんな女性同士で話しても、

「それ、違うんじゃない?」ということは出てくるもの。

でも、私は仕事の上では、すべて否定せずに、

承認します。

だって、その人が考えてやってきたことですもんね。

本当に大切な友人だったら、後で、手紙などで、

誤解のないようにオブラートに包むように、

提案したりはしますけど。


その彼女ともあと数回で終わり。

そういう私だからなのか、その人と沢山組まされていて、

他の人はもうSさんに会わなくていい!

という開放感に浮かれています。


嫌なことは多々あったけれど、

夜勤を始めた時に最初にこの人にいろいろ教えてもらったので

恩があると感じた私は、

昨日、雑貨屋さんで、小さなハンカチを買いました。

プレゼントというほどのものではありませんが、

小さくて可愛くて、見たら誰でも心があたたまるような

ちょっとした贈り物。

私、ハンカチをもらうのが好きなのもあって。


嫌なことがあったけれど、恩があるには違いない。

それは礼儀だと思っているので、

きちんとお礼をしたいと思っています。


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