老人ホームで働いている、びょうです。

昨日、夜勤の朝、老人ホームの利用者さんたちがテレビを見ていたのですが、

妙に暗いのです。

何を見ているのだろうと肩越しに画面を見ると、

「ミッシングワーカー  働くことを諦めて」

実際にはNHKスペシャルで夜にある番組の予告のようでしたが、

そこには、

親の介護で30キロ痩せてしまった布団屋さんを営む男性が

映っていました。

901783186c2962bb8509001cd301cf2a_s


こんな暗い番組を、さらにはあなた方が見ちゃだめ、

と思ったのだけど、みんな食い入るように見ていたので、

現実を知る権利もあるよな、と思ってそのままにしておきました。


本来働き盛りのはずの40-50代が、長期間働けない状況にいる。

求職活動をしていないので雇用統計の「失業者」に反映されず

労働市場から消えた状態=ミッシングワーカー。


番組内では「非正規・独身・介護」を3つのリスクとしていたそうですが、

3つともしっかり当てはまる私です。

さらに言うならば、

「非正規・独身・介護・賃貸住居・親が国民年金」

これはもう、50代おひとりさま界に於ける、

ヘレン・ケラーにも相当する五重苦…

生存が奇跡の人に近いのかもしれません。

これが劣悪になれば母を見放して生保になれるのでしょうが、

そこまでない、

いわゆる、生かさず殺さず状態なのですよ(笑)

なんで(笑)なのかですって?

笑ってないとやってられないからもありますが、

そこまで先を読み取らなければ、割と楽しく生活できているのです。

ただ、さすがに、

その番組を見ることはできませんでした。

そして、お茶を飲みにリビングに行くと、

母が泣いていました。

番組を見て。

まったくもうね(笑)

それが他人を可哀想という涙なのか、

我が子可哀想という涙なのか、

怖くて聞けませんでしたけどね。


私は今、介護職です。

一年更新の契約社員。

一年更新と言っても一年過ぎたけど契約更新の書類も何もない

結構テキトーな会社ですが。


もう少し若かったら体力もあるし、

正社員を狙ったかもしれませんが、

正社員になると夜勤専従にはなれないし、

早出遅出夜勤の3交代制は50代の身体には無理。

それに介護職の正社員はブラック企業では、

「定額使い放題社員」ということになり、

なんだかんだでちょっと出てきて、ちょっとここ入って、

あっちいって、こっちいって、

というようなアクロバティックなシフトになる場合が多いそうです。

夜勤専従だと夜だけなので身体は楽だし、

夜間の職務は日勤より楽で、

夜勤手当が貰えるので効率が良いのです。


ただ、母が夜に徘徊したり、何かしら夜に家を空ける事で

ひとさまに迷惑をかける、ということになると、

夜勤の仕事を辞めることになりかねません。

上手く介護保険を使えば、

ショートステイなんかも使えるのですが、

日中にデイサービスに入れて昼間に働くのが一般的。

そうなると、介護職よりもコールセンターなんかのほうが

金額的にはいいのでしょう。

ただ、コールセンターになると、

私のメンタルが壊れるので、

正直、どっちが先に壊れるかの

ガマン大会みたいになってしまうでしょう。


私なんかはまだいいのだけど、

男女かかわらず、

今まで会社で頑張ってきて、

ようやく良いポストに就いて今からが円熟の時、

という時にこんなことで仕事を辞めて、

親の面倒を見て家に引きこもらないといけないとなると

本当に気の毒です。


施設で働いていると、

「私はこんなに長生きして人に迷惑かけている」

という利用者さんが居ますが、

「長生きは人類の夢だよ、

 あなたは人類の夢を背負って生きているの。

 人類の希望なんだから、胸を張ってもっと長く生きればいいよ」

と必ず答えるようにしています。

親が長く生きられるいい時代が来たら、

中身開けたらこんなんだった、

ちょっと皮肉ですけど、

もう頑張るしかありません。


正直、施設で働いていると、

「人は死なない」のです。

入退院を繰り返すうちに、

ある日、あったはずの血栓をふっとばしてもらって帰ってきたり、

ある日、バルーンを付けて帰ってきたり、

ある日、胃ろうになって帰ってきたり、

なっかなか、人は死なないんです。

これが医療の発達の姿なんですが、

自分の身内だったら、

やっぱりどんな姿でも死なないで居てくれると、

ホッとするんでしょうからね。



話は反れたけど、

私はいつまで今の仕事・今の住居に留まれるのか。


ふと気になるのでした。


昨日の甲状腺の痛みは激しい痛みが取れて小康状態。

Twitterで、免疫低下を指摘されたので、

ジョギングの代わりに朝から近所の温泉に入ってきました。

今日も頑張ろう!


嬉しいコメント、ありがとうございます。

励みになっています!

 にほんブログ村 ライフスタイルブログ 50代おひとりさまへ
にほんブログ村